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「モーアシビ 第22号」

「モーアシビ 第22号」(編集発行/白鳥信也)

作中では雨も降るし、タイトルには「かなしみ」と付いているのにもかかわらず、日照りのような乾いた読後感のある松本真希さんの作品「かなしみドロップス」。その感じは「カラカラ」という言葉が2回使われていることからもありますが、決してそれだけじゃない。諦念と、それを自然に受け止める強さが感じられるからではないか、と思います。
 

お守りがあっては とらわれてしまうと
おじいさんは言った
守るものはここにはなく
やわらかくあたたかく流れ出ていってしまう
あの日のあなたを抱くことができないように

今日の夕焼けが ピンクに雲に照り映える

足の甲の骨はカラカラと
白く乾いていて
押すと痛いのはしかし骨じゃないのだ
白い骨じゃなく
どこか

    (「かなしみドロップス」一部抜粋)

 

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プロフィール

name:
山村由紀
自己紹介:
●主な出版物
詩のアンソロジー『豊潤な孤独』
 (2008.01/草原詩社)
詩集『風を刈る人』
 (2006.06/空とぶキリン社)
詩集『記憶の鳥』
 (2001.07/空とぶキリン社)
●主な活動
個人詩誌「kanpinue」発行
詩誌「風箋」同人
同人誌「Lyric Jungle」編集委員
(詳しくはHPを見てください)
●記事にコメント欄がありません。
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