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「GATE21 16号」(発行/塚本敏雄)

生駒正朗さんの「約束」。
約束って親しくなるとだんだん曖昧になってくると思います。いつもの場所で、とか、○時ごろに家に行くよ、とか。
きっちりした約束にくたびれて約束から解放されたいという気持ち、なんだかとてもよくわかります。

渋谷あたりで夕方頃からやってます
というラジオ番組のコマーシャルに
体が反応したのもそういうわけで
では、明日十時きっかりに
と言うのが嫌になってしまった 
(抜粋)
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「GATE21 13号」(発行/塚本敏雄)

生駒正朗さんの詩「再会」。

八月の言葉は熱く
身体は軽い 
(抜粋)

ああ、いいなあ。たしかに!と言いたくなります。
この2行で、夏があふれてきます。
こういう切り込んでくる言葉に出合いたくて
詩を読んでいるのかもしれません。

夏の火照った言葉を冷やしてから
手紙を書いている作者は慎重な人だなとも思いました。
彼女は夏中待ち続けていたのかも……なんてね。

「GATE21 12号」(発行/塚本敏雄)

福田恒昭さんの作品「モノリス」。4行の短詩です。読んだ瞬間、スプーンをなめた時のツンとした金属(?)の匂いというか、あの無機質な味に直結しました。線路、スプーン、内臓、という単語に喚起されたのでしょうが意外な感じです。作者はそれを意図したのかな?他の人が読んだらどうなのだろう。紹介したいのですが、全文掲載は良くないかなと思うので控えます。不思議な作品です。

「GATE21 10号」(発行/塚本敏雄)

「ノン・ヴァーチャルな世界でF君とMさんへ」。柴原利継さんの作品は身体的な距離と精神的な距離をネットの世界にあてはめています。結婚という、もっとも他者との距離が近い関係からその状況を見ている視点に、作者の思いを感じました。ネットのつながりかぁ。一昔前は文通がそれに近かったですね。
学生のころ雑誌の「文通しましょう」コーナーに載っていた同い年の女の子としばらく手紙のやり取りをしていたことがあります。顔を合わせる友達より本音を書けたなあ。

「GATE21 09号」

「GATE21 09号」(発行/塚本敏雄)

柴原利継さんの作品「いきる・かれる・される」。
ここに描かれている電車=日本で、成長期を終え、また次の道を展開できていないもどかしさが随所に溢れているように思いました。これからどこに向かうのか、進み方は知っていても行き先がわからない。派手なのは中刷り広告だけという空間です。

プロフィール

name:
山村由紀
自己紹介:
●主な出版物
詩のアンソロジー『豊潤な孤独』
 (2008.01/草原詩社)
詩集『風を刈る人』
 (2006.06/空とぶキリン社)
詩集『記憶の鳥』
 (2001.07/空とぶキリン社)
●主な活動
個人詩誌「kanpinue」発行
詩誌「風箋」同人
同人誌「Lyric Jungle」編集委員
(詳しくはHPを見てください)
●記事にコメント欄がありません。
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