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「愛虫たち VOL80」(発行人/江嶋みおう 編集/國中治)

岩木誠一郎さんの詩「余白の夜」。岩木さんの作品はますます静けさに包まれています。ビルのなくなったあとの空き地と詩の余白が対比されているようで、白く拡がる読後感です。

通り過ぎてきた土地の名を
声には出さずに呼んでみる
だれかの夢からはがれ落ちた
記憶のかけらにたどり着くために
一篇の詩を読み終えたあとの
余白にひっそりと立ち尽すために 
(抜粋)
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「愛虫たちVOL78」(発行人/江嶋みおう 編集/岩城誠一郎)

江嶋みおうさんの「仲間」。キリンがキリンに挨拶するため歩く、という短い作品です。なのに哀愁が漂うのはなぜだろう。この前読んだ羽海野チカの短編漫画「冬のキリン」に、日本の誰もいない寒い動物園にキリンが一頭いるというワンシーンがあってぐっと来てしまったんだけど、その時と同じ気持ちになりました。

「愛虫たち VOL77」

「愛虫たち VOL77」(発行人/江嶋みおう 編集/國中治)

江嶋みおうさんの詩「夕日」。電車の中の一風景の描写から、人間全体への温かなまなざしが受け取れる作品です。前半と後半はつながっていないようでつながっている。覚えてても忘れてても見ても見なくてもあるものはあるんだと、作者の強い意志を感じて不思議な安心感を得ることができました。 

「愛虫たち 73号」

「愛虫たち 73号」(編集/木坂涼・発行人/江嶋みおう・発行/愛虫たち)

木坂涼さんのエッセイ「ある日③」。街のお店の閉店が、淡々と、けれどいくばくかの困惑と哀愁を持って書かれていて一瞬で読みました。読み終えた後に一度本腰を入れてエッセイを書きたいなんて思ったのは、木坂さんの文章に魅力を感じたからでしょう。
前号でも思いましたが、詩をもっと載せてほしいなあと思いました。

「愛虫たち 71号」(編集/岩木誠一郎・発行/愛虫たち)


今号で71号なんですね、、と関係のないわたしがしみじみしています。岩木誠一郎さんの詩「夜のバス」。語られなかった記憶はあるようなないような、いや、確かに存在する。そういう微細な感覚を感じました。木坂涼さんのエッセイ「ある日」も時間の断片を感じておもしろかったです。

プロフィール

name:
山村由紀
自己紹介:
●主な出版物
詩のアンソロジー『豊潤な孤独』
 (2008.01/草原詩社)
詩集『風を刈る人』
 (2006.06/空とぶキリン社)
詩集『記憶の鳥』
 (2001.07/空とぶキリン社)
●主な活動
個人詩誌「kanpinue」発行
詩誌「風箋」同人
同人誌「Lyric Jungle」編集委員
(詳しくはHPを見てください)
●記事にコメント欄がありません。
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