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「榛名団 秋号(4号)」(編集発行者 富沢智)

くぼたこうじさんの詩「梅雨時の溜め息」は切実な状況をユーモアを交えて描いています。社長のつらさってこういうものなのだろうなあと、違う立場を少し経験したような気分になりました。

きょうも雨だ
でも
社員の給料や銀行返済の金のながれは
止まってくれない
 (抜粋)
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「榛名団 夏号(3号)」(編集発行者 富沢智)

六本木伸一さんの詩「〆切り間際」。思わず笑ってしまいました。〆切りに迫られて原稿用紙を埋めていく時の心境が赤裸々に書かれています。最終連のとおり、この手は今回しか使えないですね(笑)。

「書かないよりは良しとしよう」
〆切りを言い訳にして
今後も僕の悪あがきは続くだろう 
(抜粋)

「榛名団 春号(2号)」(編集発行者 富沢智)

もう
いつのまにか
楽しい時代は終わっていた
 (抜粋)

一連目から直接的な表現で始まる富沢智さんの詩「落日」。
「もう」に続く「いつのまにか」でその思いの強さが伝わります。
たしかにそうだなあと。子ども時代のこと、平和な時代。
楽しさは過ぎてから楽しかったことに気がつくという矛盾をはらんだものだと思います。

「榛名団 創刊号」(編集発行者 富沢智)

群馬県にある現代詩資料館「榛名まほろば」館長の富沢智さんが立ち上げた詩誌。創刊おめでとうございます。あとがきの「団壇談」に意気込みが感じられてこれからが楽しみです。
作品は須田芳枝さんの詩「ラジオ深夜便」に目がとまりました。
震災後の詩誌には震災の作品が多く、その中でラジオという語がよく使われている気がします。この作品も震災後、しばらく聴かなかったラジオをつける話です。

初めの日々は
地震速報を聞き逃すまいと
身を硬くして聞き入っていた
首が回らないほど痛んだ肩もいつしか癒え
深夜のラジオが流れている
私が聞いていてもいなくても(最終連)


長いことラジオの存在を忘れていた自分と、毎日のように聞いていた自分。知らず知らずのうちに変化していた自分を静かに提示しています。

プロフィール

name:
山村由紀
自己紹介:
●主な出版物
詩のアンソロジー『豊潤な孤独』
 (2008.01/草原詩社)
詩集『風を刈る人』
 (2006.06/空とぶキリン社)
詩集『記憶の鳥』
 (2001.07/空とぶキリン社)
●主な活動
個人詩誌「kanpinue」発行
詩誌「風箋」同人
同人誌「Lyric Jungle」編集委員
(詳しくはHPを見てください)
●記事にコメント欄がありません。
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