忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「乾河61」(発行/朝比奈宣英)

ああ、よくわかるこの感覚、と思わせてしまう夏目美和子さんの詩「仮説」。失わないために常に神経を使い、緊張しているということ。でも何を? わからないけど守る。何となく井上陽水の「夢の中へ」に通じるような気がします。

握りしめて手放せないものがある。それを手の中に
持っている安堵感と、いつか失うのではないかとい
う不安はともに強くて、私は絶えず緊張している。
今までずっとそうだった。物心ついてからずっと。
目立たないようにだけれど、耳を澄まし、辺りに気
を配り、いつも私は構えてきた。何よりも自分の油
断が恐い。(一部抜粋)



冨岡郁子さんのエッセイ「桜咲け」。最後に「かなしくてかなしくてかなしい」と書かれていたのに、読み終えたわたしは幸福な気持ちに包まれていました。サダちゃん。小学校へ行き始めたばかりのころの、まだ自分と他人の境界があいまいな時期の友達。誰の心の中にもサダちゃんはいるのだと思います。わたしも思い出しました。わたしのサダちゃんはもっと乱暴で、コカ・コーラを道に撒き散らすような奴だったけれども。
PR

「乾河50」

「乾河50」(発行者/朝比奈宣英)

落ち着いた装丁。50号という重みを感じます。
有田忠郎さんの詩「蜻蛉と釣瓶」は動きの見える作品で、何度も読みました。
「時は蜻蛉の群れさながらに/とび また 静止し/空の中で/見えない火のように/エネルギーを燃やしている」(第3連)

プロフィール

name:
山村由紀
自己紹介:
●主な出版物
詩のアンソロジー『豊潤な孤独』
 (2008.01/草原詩社)
詩集『風を刈る人』
 (2006.06/空とぶキリン社)
詩集『記憶の鳥』
 (2001.07/空とぶキリン社)
●主な活動
個人詩誌「kanpinue」発行
詩誌「風箋」同人
同人誌「Lyric Jungle」編集委員
(詳しくはHPを見てください)
●記事にコメント欄がありません。
ご感想などは下記のミニレターで
送っていただけるとありがたいです。↓
ミニレター

リンク

フリーエリア

バーコード