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「モーアシビ 第23号」(編集発行/白鳥信也)

詩「水のシワ」。白鳥信也さんの作品は複雑な動きをなしています。

水面なのかガラスなのかわからなくなるほどのなめらかな池に小石を放ると
波、水のしわ、黒猫、高雄君と視線が動き、いつのまにか水面が「僕」の内面へと移っています。物や場所が固定されているようで動いている。
僕の水のシワは陸も木々も揺らすのに「静か」で、それは一見矛盾をはらんでいるようでいて決してそうではなく、いくつもの経験を重ねて来た者の、多少のことでは荒ぶらない心を描き出していると感じました。

***

呉生さとこさんのエッセイ「ラクリメ」。母の臨終を看取る体験記で、描写力に引き込まれてぐいぐいと読みました。鳩サブレーの何気ない会話。冷たくなっていく母の身体の変化。亡くなった後おにぎりを食べるシーン。どれもこれも作者の母への想いが詰まっています。
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プロフィール

name:
山村由紀
自己紹介:
●主な出版物
詩のアンソロジー『豊潤な孤独』
 (2008.01/草原詩社)
詩集『風を刈る人』
 (2006.06/空とぶキリン社)
詩集『記憶の鳥』
 (2001.07/空とぶキリン社)
●主な活動
個人詩誌「kanpinue」発行
詩誌「風箋」同人
同人誌「Lyric Jungle」編集委員
(詳しくはHPを見てください)
●記事にコメント欄がありません。
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